情報処理実習D

2004年から2018年までが担当していた授業のシラバスです。

キャンパス 東洋大学白山キャンパス
科目名 情報処理実習D (Computer Workshop D)
テーマ・サブタイトル Javaで学ぶプログラミングの基礎
講義の目的・内容

パソコンやスマートフォン、タブレット端末をはじめとして、テレビ、時計、エアコン、洗濯機、冷蔵庫等の家電製品や、自動販売機、ATM、スーパーのレジなど、私達の日常生活のあらゆるところに、コンピュータがあります。コンピュータには、どのような仕事をすればいいのかという命令が詳細に書かれたプログラムがあり、コンピュータはそのプログラムにしたがって動きます。私達は、これらのコンピュータシステムを特に意識せずに使っていますが、そのシステムを動かしているプログラムはどのようにして書かれているのでしょうか。皆さんは、コンピュータプログラムを自分で書いたことはありますか?

プログラムを書くのは専門家の仕事で、私には関係ない、と考えている人は多いと思いますが、プログラミングの専門家にならなくても、プログラムがどのように動いているかという仕組みを知ることには意味があります。どのような意味があるのかと言えば、

  1. コンピュータシステムを利用する時に、賢く使うことができる。
  2. パソコンの単純作業の仕事を、簡単なプログラムを書いて効率的に作業出来るように工夫することを考えられるようになる。
  3. 会社では、専門の会社にシステムの作成を依頼することがある。プログラミングの理解があると、スムーズに話ができる。
  4. 論理的な思考方法に慣れることができる。
  5. 面白い。と感じるかどうかは、人によりますが、少しでも面白いと感じてほしいと思います。

本実習では、Java言語というプログラム言語でプログラミングを学びます。本格的なプログラムを自由自在に書けるようになるためには、専門的な訓練をそれなりの時間をかけて受ける必要がありますので、本実習ではそこまでは目指しません。様々なプログラムの具体例で、プログラムの一部を穴埋め式で完成させる実習を通して、プログラムがどのように動くのか、という仕組みを理解することを目的とします。

特に、プログラムを作る時には「アルゴリズム」と「データ構造」が重要です。「アルゴリズム+データ構造=プログラム」とも言われるほどです。この2つの概念とその重要性を理解することができれば、本実習を受講した目的は達成されたと言うことができます。

学修到達目標
  1. Javaのプログラムをコンパイルして実行できる。
  2. 簡単なプログラムを読んで、どのように動作するかを説明できる。
  3. アルゴリズムとデータ構造の重要性を説明できる。
  4. 与えられた問題に対して、論理的に問題解決の道筋を考えて、そのために適切なアルゴリズムを選択することができる。
講義スケジュール
  • 第1回 イントロダクション
  • 第2回 プログラミングの基礎知識
  • 第3回 Java言語の基礎(プログラムのコンパイルと実行)
  • 第4回 Java言語の基礎(簡単な計算プログラム)
  • 第5回 条件分岐
  • 第6回 繰り返し処理
  • 第7回 配列
  • 第8回 探索アルゴリズム
  • 第9回 整列アルゴリズム(バブルソート)
  • 第10回 整列アルゴリズム(クイックソート)
  • 第11回 再帰的アルゴリズム
  • 第12回 データ構造:連結リスト
  • 第13回 データ構造:キューとスタック
  • 第14回 数値計算アルゴリズム(モンテカルロ法)
  • 第15回 数値計算アルゴリズム(ニュートン法)