環境の科学: 講義情報

講義の目的・内容

地球環境の持続可能性は国際社会の重要な目標であり、2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)では、持続可能な開発を「将来の世代のニーズを満たせる能力を損なうことなしに、現在の世代のニーズを満たす開発」であると定義している。

このような目標が設定された理由の1つは、人間活動により環境の悪化が引き起こされているためである。工場からの排煙と排水、家庭からの排水により、川、海、土壌、農作物、水産物が汚染される環境汚染の歴史がある。また、地球温暖化、生物多様性の現象、森林破壊、海洋汚染といった地球規模の環境問題も問題となっている。未来の世代に私たちが受け継いだ環境を引き継ぐためには、どうすれば良いであろうか。

この講義は、様々な環境問題を本質的に理解して、環境に配慮するために具体的に何をすれば良いかを考える総合的な能力を身につけることを目的としている。そのためには、環境問題に関する基礎的な科学的知識を身につけ、データを正しく解釈する訓練が必要であり、そのような能力は現代社会を生きる私たち一般市民として必要となっている。企業に就職した時には、企業として環境に配慮して活動をする社会的責任を果たすためにも必要な能力である。そして、そのことは東洋大学スタンダード2021の目標である「『知徳兼全』の精神に基づき、人間としての価値の実現を目指し、地球環境と人類社会に貢献できる人間力」を身につけることにつながる。

春学期の「環境の科学A」では公害や環境汚染の話を中心とし、秋学期の「環境の科学B」では地球温暖化や循環型社会の話を中心とする。「環境の科学A」「環境の科学B」をともに受講することを推奨する。

講義スケジュール

環境の科学A (春学期)

環境の科学B (秋学期)